ダウ理論とは?トレンドの見分け方を図解【高値と安値の切り上げ・切り下げ】

この記事の要点

  • ダウ理論では、高値と安値がどちらも切り上がっていれば上昇トレンドと考えます
  • 高値と安値がどちらも切り下がっていれば下降トレンド、そろわなければ横ばいです
  • トレンドは、はっきりした転換のサインが出るまで続くと考えます

📜 ダウ理論とは

は、19世紀の終わりごろにアメリカのチャールズ・ダウが書いた記事をもとに、のちの人たちがまとめた相場の考え方です。100年以上前の考え方ですが、今のテクニカル分析の土台になっていて、多くの指標もこの考え方の上に作られています。

ダウ理論にはいくつかの決まりがありますが、この記事では、いちばんよく使われる「の見分け方」にしぼって見ていきます。前の記事で、チャートは大きな流れから見ると書きました。その「流れ」を、何で判断するかの話です。

🏔 山と谷で、トレンドを見分ける

株価は、まっすぐには動きません。上がっては少し下がり、また上がるというように、山と谷を作りながら動きます。山のいちばん上が高値、谷のいちばん下が安値です。

① 上昇トレンド

山の高値が前の山より高く、谷の安値も前の谷より高い状態です。これをといいます。下がっても前の安値までは下がらず、上がると前の高値をこえていく形です。

② 下降トレンド

山の高値が前の山より低く、谷の安値も前の谷より低い状態です。といいます。戻っても前の高値までは届かず、下がると前の安値を割っていく形です。

③ 横ばい

高値と安値のどちらかしか切り上がっていない、または同じくらいの高さで上下している状態です。ともいいます。上と下のどちらに進むか、まだ決まっていないと考えます。

下の図で、3つの形を切り替えてみてください。山と谷に印が付きます。

上昇

谷山↑高い↑高い↑高い↑高い↑高い↑高い
山の高値も、谷の安値も、前より高くなっています(高値と安値の切り上げ)。下がっても前の安値までは下がらず、上がると前の高値をこえていく、上昇トレンドの形です。

値動きは説明のための見本で、実在の銘柄のデータではありません。

🔄 トレンドは、転換のサインが出るまで続く

ダウ理論では、一度できたトレンドは、はっきりした転換のサインが出るまで続くと考えます。上昇トレンドなら、前の谷の安値を割ったときが、最初のサインです。高値と安値の切り上げが崩れたからです。

ただし、安値を1回割っただけで、下降トレンドになったとは言い切れません。次の山が前の山より低く、その次の谷がさらに低くなって、初めて下降トレンドの形がそろいます。は「崩れた」「新しい形ができた」の2段階で確かめると、早とちりが減ります。

⏳ トレンドには長さがある

ダウ理論では、トレンドを長さで3つに分けます。1年以上続く大きなトレンド、数週間から数か月の中くらいのトレンド、数日から数週間の小さなトレンドです。

大きな上昇トレンドの中でも、中くらいの下げは何度も起きます。では上昇トレンドなのに、日足では下降トレンドということは、よくあります。どの時間軸のトレンドを見ているのかを、いつも意識しておきましょう。

📊 実際のチャートで見てみる

ノート(5243)の週足(2025年1月〜2026年10月中旬)。2025年の春から秋は、上下しながら2,000円台前半から1,200円台まで、ゆるやかに下がっていました。2026年に入ると、山は1月(3,200円前後)、4月(ヒゲで3,400円前後)と切り上がりました。ただ、6月の谷(1,650円前後)は3月の谷(1,900円前後)を割っていて、ここで安値の切り上げはいったん崩れています。そのあと10月上旬に4月の山をこえて4,000円台まで上がり、山と谷の切り上げの形に戻りました。10月の下げでも、6月の谷の安値は割っていません。特定の銘柄をすすめるものではありません。
ノート(5243)の週足(2025年1月〜2026年10月中旬)。2025年の春から秋は、上下しながら2,000円台前半から1,200円台まで、ゆるやかに下がっていました。2026年に入ると、山は1月(3,200円前後)、4月(ヒゲで3,400円前後)と切り上がりました。ただ、6月の谷(1,650円前後)は3月の谷(1,900円前後)を割っていて、ここで安値の切り上げはいったん崩れています。そのあと10月上旬に4月の山をこえて4,000円台まで上がり、山と谷の切り上げの形に戻りました。10月の下げでも、6月の谷の安値は割っていません。特定の銘柄をすすめるものではありません。
チャートはTradingViewのものです。

🛠 TradingViewで確かめるには

✏️ 確認問題

Q1. ダウ理論で、上昇トレンドと考えるのはどんな形ですか?

答えと解説

正解は「高値と安値が、どちらも切り上がっている」。山の高値も谷の安値も、前より高くなっている形が上昇トレンドです。日々の上げ下げではなく、山と谷の位置で見ます。

Q2. 上昇トレンドが崩れた最初のサインとして、ダウ理論で見るのはどれですか?

答えと解説

正解は「前の谷の安値を割った」。前の谷の安値を割ると、安値の切り上げが崩れます。ただ、それだけで下降トレンドと決めず、次の山と谷の形も確かめます。

Q3. 週足では上昇トレンド、日足では下降トレンドでした。どう考えますか?

答えと解説

正解は「大きな上昇の流れの中で、中くらいの下げが起きている」。トレンドには長さがあり、時間軸によって違って見えるのはふつうのことです。大きな流れの中で、今どこにいるかを考えます。

この記事の用語

ダウ理論
チャールズ・ダウの考えをもとにした相場の考え方。高値と安値の切り上げ・切り下げでトレンドを見分けます。
トレンド
株価の大きな流れの向き。上昇トレンド・下降トレンド・横ばいに分けて考えます。
高値と安値の切り上げ
山の高値も谷の安値も、前より高くなっていくこと。ダウ理論での上昇トレンドの形です。
高値と安値の切り下げ
山の高値も谷の安値も、前より低くなっていくこと。ダウ理論での下降トレンドの形です。
レンジ
株価が同じくらいの値段の幅で上下している状態。横ばいともいいます。
トレンド転換
上昇トレンドが下降トレンドに、または下降トレンドが上昇トレンドに変わること。
週足
1週間の値動きを1本のローソク足で表したチャート。大きな流れを見るのに向いています。
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この記事は投資の考え方を学ぶためのもので、投資助言ではありません。投資は自己判断でお願いします。

実際の銘柄でどう使うかは、noteの講座に書いています。