配当利回りと配当性向とは?計算と見方を図解【高すぎる利回りに注意】

この記事の要点

  • 配当利回りは「1株の年間配当÷株価×100」。株価に対して、1年にどれくらい配当があるかを表します
  • 配当性向は「純利益のうち配当に回した割合」。100%に近いほど、利益のほとんどを配当に回していて、続けられるかに注意が要ります
  • 株価が下がると、同じ配当でも利回りは上がります。高すぎる利回りは、株価の下落や減配の心配の結果のこともあります

💰 配当とは

配当は、会社が利益の一部を、株主に分けて渡すお金です。日本の会社は、1年に1回か2回(期末と、半年の区切りの中間)に配当を出すところが多くなっています。

配当をもらうには、決められた日(権利確定日)に株主になっている必要があります。そのために、その2営業日前の「権利付き最終日」までに株を買っておきます。権利付き最終日は、このサイトの経済指標カレンダーの「相場の暦」でも確かめられます。

📐 配当利回り:株価に対する配当の割合

は、株価に対して、1年にどれくらいの配当があるかを表す数字です。

配当利回り = 1株の年間配当 ÷ 株価 × 100(見本)1年の配当1株 60円株価2,000円配当利回り 3%60÷2,000×100配当利回り = 1株の年間配当 ÷ 株価 × 100(見本)1年の配当1株 60円株価2,000円配当利回り 3%60÷2,000×100
1株の年間配当が60円、株価が2,000円なら、配当利回りは60÷2,000×100で3%です(見本)。
  • 配当利回り = 1株あたりの年間配当 ÷ 株価 × 100(%)

配当利回りは、ふつう、会社が出している今期の予想の配当で計算します。税金を引いたあとに手元に残る配当は、このサイトの配当利回りの計算ツールで計算できます。

🍰 配当性向:利益のうち、どれだけを配当に回したか

は、のうち、配当として株主に回した割合です。

  • 配当性向 = 1株あたりの年間配当 ÷ 1株あたりの利益()× 100(%)
配当性向 = 純利益のうち、配当に回した割合(架空の会社・見本)J社配当性向 30%配当 30%会社に残す 70%K社配当性向 95%配当 95%残したお金は、次の成長のための投資や、苦しい年の配当の支えになります配当性向=純利益のうち配当に回した割合(架空の会社・見本)J社配当性向 30%配当 30%会社に残す 70%K社配当性向 95%配当 95%残したお金は、次の成長のための投資や、苦しい年の配当の支えになります
J社は利益の30%を配当に、70%を会社に残しています。K社は利益の95%を配当に回しています(架空の会社の見本)。

会社に残した利益は、新しい工場や商品の開発など、次の成長のための投資に使われます。また、業績が悪い年にも配当を続けるための、たくわえにもなります。日本の会社の配当性向は、30〜40%くらいのところが多くなっています(2026年10月時点のおおまかな目安)。

配当性向が100%に近い、または100%をこえている会社は、利益のほとんど、あるいは利益より多くを配当に回している状態です。利益が少し減っただけで、配当を減らす(減配)ことになるかもしれません。

⚠️ 高すぎる利回りに注意

配当利回りは、高いほどうれしい数字に見えます。でも、高すぎる利回りには注意が要ります。

配当は1株60円のまま、株価だけ下がると(見本)株価 2,000円利回り 3.0%株価 1,500円利回り 4.0%株価 1,000円利回り 6.0%配当は1株60円のまま、株価だけ下がると(見本)株価 2,000円利回り 3.0%株価 1,500円利回り 4.0%株価 1,000円利回り 6.0%
配当は1株60円のまま、株価が2,000円から1,000円に下がると、配当利回りは3%から6%に上がります(見本)。

配当利回りは「配当÷株価」なので、株価が下がると、同じ配当でも利回りは上がります。利回りが目立って高い銘柄は、業績が悪くなって株価が大きく下がった結果のこともあります。その場合、次の決算で配当が減らされ、利回りが一気に下がることもあります。

利回りが高い銘柄を見つけたら、次の3つを確かめましょう。

  1. 株価が大きく下がった理由はないか(チャートの流れは下向きではないか)
  2. 配当性向に無理がないか(100%に近くないか)
  3. 業績予想や下方修正で、利益が減る見通しになっていないか

🔗 チャートとのつながり

テクニカルで選んだ銘柄なら、チャートの流れは上向きのはずです。その銘柄の配当利回りがほどほどで、配当性向にも無理がなければ、持っているあいだに配当ももらえる、という安心材料になります。反対に、流れが下向きの銘柄の高い利回りは、「下がった結果」のことが多いと覚えておきましょう。

✏️ 確認問題

Q1. 株価が2,500円、1株の年間配当が75円の会社の配当利回りはいくつですか?

答えと解説

正解は「3%」。配当利回り=1株の年間配当÷株価×100なので、75÷2,500×100で3%です。

Q2. 1株あたりの利益が100円、1株の年間配当が40円の会社の配当性向はいくつですか?

答えと解説

正解は「40%」。配当性向=1株あたりの年間配当÷1株あたりの利益×100なので、40÷100×100で40%です。

Q3. 配当は同じまま、株価が大きく下がりました。配当利回りについて合っているのはどれですか?

答えと解説

正解は「利回りは上がるが、下がった理由や減配の心配を確かめる」。株価が下がると、同じ配当でも利回りは上がります。高い利回りが、業績の悪化で株価が下がった結果ではないかを確かめましょう。

この記事の用語

配当利回り
1株あたりの年間配当を株価で割った割合。株価に対して、1年にどれくらいの配当があるかを表します。
配当性向
純利益のうち、配当として株主に回した割合。1株あたり配当÷1株あたり利益×100。
純利益
営業利益から、利息や一時的な損益、税金などを引いて、最後に残ったもうけ。当期純利益とも呼ぶ。
EPS(1株あたり利益)
会社の利益を、発行している株の数で割った値。PERの計算に使います。
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この記事は投資の考え方を学ぶためのもので、投資助言ではありません。投資は自己判断でお願いします。例に出てくる会社名と数字は、説明のための架空のものです。特定の銘柄をすすめるものではありません。

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