配当利回りと配当性向とは?計算と見方を図解【高すぎる利回りに注意】
この記事の要点
- 配当利回りは「1株の年間配当÷株価×100」。株価に対して、1年にどれくらい配当があるかを表します
- 配当性向は「純利益のうち配当に回した割合」。100%に近いほど、利益のほとんどを配当に回していて、続けられるかに注意が要ります
- 株価が下がると、同じ配当でも利回りは上がります。高すぎる利回りは、株価の下落や減配の心配の結果のこともあります
💰 配当とは
配当は、会社が利益の一部を、株主に分けて渡すお金です。日本の会社は、1年に1回か2回(期末と、半年の区切りの中間)に配当を出すところが多くなっています。
配当をもらうには、決められた日(権利確定日)に株主になっている必要があります。そのために、その2営業日前の「権利付き最終日」までに株を買っておきます。権利付き最終日は、このサイトの経済指標カレンダーの「相場の暦」でも確かめられます。
📐 配当利回り:株価に対する配当の割合
配当利回り配当利回り(はいとうりまわり)1株あたりの年間配当を株価で割った割合。株価に対して、1年にどれくらいの配当があるかを表します。くわしく見る →用語集の一覧は、株価に対して、1年にどれくらいの配当があるかを表す数字です。
- 配当利回り = 1株あたりの年間配当 ÷ 株価 × 100(%)
配当利回りは、ふつう、会社が出している今期の予想の配当で計算します。税金を引いたあとに手元に残る配当は、このサイトの配当利回りの計算ツールで計算できます。
🍰 配当性向:利益のうち、どれだけを配当に回したか
配当性向配当性向(はいとうせいこう)純利益のうち、配当として株主に回した割合。1株あたり配当÷1株あたり利益×100。くわしく見る →用語集の一覧は、純利益純利益(じゅんりえき)営業利益から、利息や一時的な損益、税金などを引いて、最後に残ったもうけ。当期純利益とも呼ぶ。くわしく見る →用語集の一覧のうち、配当として株主に回した割合です。
- 配当性向 = 1株あたりの年間配当 ÷ 1株あたりの利益(EPSEPS(1株あたり利益)(いーぴーえす)会社の利益を、発行している株の数で割った値。PERの計算に使います。くわしく見る →用語集の一覧)× 100(%)
会社に残した利益は、新しい工場や商品の開発など、次の成長のための投資に使われます。また、業績が悪い年にも配当を続けるための、たくわえにもなります。日本の会社の配当性向は、30〜40%くらいのところが多くなっています(2026年10月時点のおおまかな目安)。
配当性向が100%に近い、または100%をこえている会社は、利益のほとんど、あるいは利益より多くを配当に回している状態です。利益が少し減っただけで、配当を減らす(減配)ことになるかもしれません。
⚠️ 高すぎる利回りに注意
配当利回りは、高いほどうれしい数字に見えます。でも、高すぎる利回りには注意が要ります。
配当利回りは「配当÷株価」なので、株価が下がると、同じ配当でも利回りは上がります。利回りが目立って高い銘柄は、業績が悪くなって株価が大きく下がった結果のこともあります。その場合、次の決算で配当が減らされ、利回りが一気に下がることもあります。
利回りが高い銘柄を見つけたら、次の3つを確かめましょう。
- 株価が大きく下がった理由はないか(チャートの流れは下向きではないか)
- 配当性向に無理がないか(100%に近くないか)
- 業績予想や下方修正で、利益が減る見通しになっていないか
🔗 チャートとのつながり
テクニカルで選んだ銘柄なら、チャートの流れは上向きのはずです。その銘柄の配当利回りがほどほどで、配当性向にも無理がなければ、持っているあいだに配当ももらえる、という安心材料になります。反対に、流れが下向きの銘柄の高い利回りは、「下がった結果」のことが多いと覚えておきましょう。
✏️ 確認問題
Q1. 株価が2,500円、1株の年間配当が75円の会社の配当利回りはいくつですか?
答えと解説
正解は「3%」。配当利回り=1株の年間配当÷株価×100なので、75÷2,500×100で3%です。
配当利回り=1株の年間配当÷株価×100なので、75÷2,500×100で3%です。
Q2. 1株あたりの利益が100円、1株の年間配当が40円の会社の配当性向はいくつですか?
答えと解説
正解は「40%」。配当性向=1株あたりの年間配当÷1株あたりの利益×100なので、40÷100×100で40%です。
配当性向=1株あたりの年間配当÷1株あたりの利益×100なので、40÷100×100で40%です。
Q3. 配当は同じまま、株価が大きく下がりました。配当利回りについて合っているのはどれですか?
答えと解説
正解は「利回りは上がるが、下がった理由や減配の心配を確かめる」。株価が下がると、同じ配当でも利回りは上がります。高い利回りが、業績の悪化で株価が下がった結果ではないかを確かめましょう。
株価が下がると、同じ配当でも利回りは上がります。高い利回りが、業績の悪化で株価が下がった結果ではないかを確かめましょう。
この記事の用語
- 配当利回り
- 1株あたりの年間配当を株価で割った割合。株価に対して、1年にどれくらいの配当があるかを表します。
- 配当性向
- 純利益のうち、配当として株主に回した割合。1株あたり配当÷1株あたり利益×100。
- 純利益
- 営業利益から、利息や一時的な損益、税金などを引いて、最後に残ったもうけ。当期純利益とも呼ぶ。
- EPS(1株あたり利益)
- 会社の利益を、発行している株の数で割った値。PERの計算に使います。
この記事は投資の考え方を学ぶためのもので、投資助言ではありません。投資は自己判断でお願いします。例に出てくる会社名と数字は、説明のための架空のものです。特定の銘柄をすすめるものではありません。