株のリスク管理【初心者向け】1回の損失を決めて、株数を逆算する
この記事の要点
- リスク管理は、「1回でいくらまで負けてよいか」を先に決めることから始めます
- 株数は、許せる損失を、損切りまでの値幅で割って逆算します
- 1回の損失を小さくしておけば、負けが続いても立て直せます
🛡 リスク管理とは
チャートの読み方をいくら学んでも、すべての売り買いがうまくいくことはありません。思ったのと逆に動くことは、必ずあります。リスク管理リスク管理(りすくかんり)思ったのと逆に動いたときの損失を、あらかじめ決めた大きさにおさえるための考え方。くわしく見る →用語集の一覧は、逆に動いたときの損失を、あらかじめ決めた大きさにおさえるための考え方です。
勝つ方法よりも先に、負けたときにどれだけ失うかを決めておく。これが、長く続けるためのいちばんの土台です。
1️⃣ 1回で負けてよい金額を決める
まず、1回の売り買いで負けてよい金額を、投資に使うお金全体に対する割合で決めます。よく使われるのは、1回の損失を投資資金の1〜2%までにおさえる、という目安です。
投資資金が100万円で1%なら、1回の損失は1万円までです。この金額は、うまくいきそうな日も、自信がある日も変えません。
2️⃣ 損切りの位置を、入る前に決める
次に、どこまで下がったら損切り損切り(そんぎり)決めた値段まで下がったら、損が出ていても売って、それ以上損が広がらないように止めること。くわしく見る →用語集の一覧するかを、買う前に決めます。支持線の少し下、前の谷の安値の少し下、移動平均線を終値で割ったところなど、ここまでの記事で学んだ「流れが崩れたとわかる値段」が目安になります。
買ってから損切りの位置を考えると、下がるたびに「もう少し待とう」と位置を下げてしまいがちです。入る前に決めて、トレード日記に書いておきましょう。
3️⃣ 株数を逆算する
1回で負けてよい金額と、損切りまでの値幅が決まれば、買う株数は計算で出せます。
- 株数 = 1回で負けてよい金額 ÷ 損切りまでの値幅
1回の損失を1万円まで、買う値段が1,000円、損切りが950円なら、値幅は50円です。1万円÷50円で200株になります。日本の株はふつう100株単位なので、計算した株数を100株単位で切り下げます。
このように、株数を先に決めるのではなく、損失から逆算するのがポジションサイズポジションサイズ(ぽじしょんさいず)1回の売り買いで持つ株数や金額。1回で負けてよい金額と、損切りまでの値幅から逆算します。くわしく見る →用語集の一覧の考え方です。損切りの幅が広いときは株数を少なく、せまいときは多くできます。
下の図で、数字を動かしてみてください。株数と、負けが続いたときの残高がわかります。
1回で負けてよい割合
1回で負けてよい金額:10,000円
損切りまでの値幅:50円
買うのに必要なお金:200,000円
10回続けて負けたら、資金はどれだけ残る?
毎回、そのときの残高の同じ割合を失うとして計算しています。入れた数字はどこにも送られません(このページの中だけで計算します)。手数料は含めていません。
⚖️ リスクリワードも見ておく
入る前に、利確の目安も考えておきます。損切りまでの値幅に対して、利確までの値幅が何倍あるかをリスクリワードリスクリワード(りすくりわーど)損切りまでの値幅に対して、利確までの値幅が何倍あるかを表したもの。1対2なら、損の2倍の利益をねらう形です。くわしく見る →用語集の一覧といいます。損切りが50円下、利確の目安が100円上なら、リスクリワードは1対2です。
1対2なら、勝つ回数が半分より少なくても、合計ではプラスになることがあります。利確の目安までの値幅が損切りより小さいときは、入るのを見送ることも考えます。
📉 負けが続いたときのために
1回の損失を1%におさえていれば、10回続けて負けても、資金の減り方はおよそ1割です。1回に10%を賭けていたら、同じ10連敗で資金はおよそ3分の1まで減ります。
資金が大きく減ることをドローダウンドローダウン(どろーだうん)資金がいちばん多かったときから、どれだけ減ったかを表したもの。くわしく見る →用語集の一覧といいます。50%減った資金を元に戻すには、残りを2倍、つまり100%増やす必要があります。減り方が大きいほど、戻すのは急に難しくなります。
📚 もっとくわしく
- 株数の決め方は、講座「スイングトレード|週足と日足で決めるルール」の第8回 どれくらい買うかを決めるで、3分割で入るやり方もあわせて書いています
- 損切りの位置の決め方は、第15回 損切り・撤退にまとめています
- 損切りができないときの気持ちの扱い方は、「投資メンタルの教科書」の第2回 損切りができないを読んでみてください
- 株数の計算は、このサイトの損切り幅から株数の計算ツールや、戻すのに必要な上昇率の計算ツールでも試せます
✏️ 確認問題
Q1. 投資資金200万円、1回の損失を1%までとします。1回で負けてよい金額はいくらですか?
答えと解説
正解は「2万円」。200万円の1%なので、2万円です。この金額は、自信がある日も変えません。
200万円の1%なので、2万円です。この金額は、自信がある日も変えません。
Q2. 1回で負けてよい金額が1万円、買う値段が800円、損切りが780円です。株数は何株ですか?(100株単位)
答えと解説
正解は「500株」。損切りまでの値幅は20円なので、1万円÷20円で500株です。100株単位なので、そのまま500株になります。
損切りまでの値幅は20円なので、1万円÷20円で500株です。100株単位なので、そのまま500株になります。
Q3. 損切りの位置は、いつ決めるのがよいですか?
答えと解説
正解は「買う前に決めておく」。買ってから考えると、下がるたびに位置を下げてしまいがちです。入る前に決めて、日記に書いておきます。
買ってから考えると、下がるたびに位置を下げてしまいがちです。入る前に決めて、日記に書いておきます。
この記事の用語
- リスク管理
- 思ったのと逆に動いたときの損失を、あらかじめ決めた大きさにおさえるための考え方。
- 損切り
- 決めた値段まで下がったら、損が出ていても売って、それ以上損が広がらないように止めること。
- ポジションサイズ
- 1回の売り買いで持つ株数や金額。1回で負けてよい金額と、損切りまでの値幅から逆算します。
- リスクリワード
- 損切りまでの値幅に対して、利確までの値幅が何倍あるかを表したもの。1対2なら、損の2倍の利益をねらう形です。
- ドローダウン
- 資金がいちばん多かったときから、どれだけ減ったかを表したもの。
この記事は投資の考え方を学ぶためのもので、投資助言ではありません。投資は自己判断でお願いします。