移動平均線とは?見方と使い方を図解【まずは「向き」と「位置」の2つ】

この記事の要点

  • 移動平均線は、決まった日数の終値の平均を、毎日つないでいった線です
  • まず見るのは「線の向き」と「株価が線の上か下か」の2つだけです
  • 線は株価より遅れて動くので、線だけで売買を決めないことが大切です

📈 移動平均線とは

移動平均線は、決まった日数のを平均して、その値を毎日つないでいった線です。たとえば「5日移動平均線」なら、直近5日の終値を足して5で割った値を、1日ずつ点にしてつなぎます。

終値が 100円、102円、101円、104円、108円 だった5日間なら、平均は 103円です。次の日に新しい終値が加わると、いちばん古い日がはずれて、また5日分で平均を出します。平均を出す範囲が1日ずつ横に動いていくので、「移動」平均線と呼ばれます。

1日ごとの上げ下げがならされるので、ローソク足だけを見るより、流れの向きがつかみやすくなります。下の図で、期間を変えてみてください。

見本の株価(60日)と25日SMAの移動平均線
25日線は、およそ1か月の流れです。5日線よりなめらかで、株価より少し遅れて動きます。期間が長いほど線はなめらかになり、株価より遅れて動きます。

株価は説明のための見本で、実在の銘柄のデータではありません。

🔢 期間(日数)で、線の性格が変わる

期間が短い線ほど株価の近くを細かく動き、期間が長い線ほどなめらかで、ゆっくり動きます。短い線は動きに早く気づけるかわりに、小さな上げ下げにもふり回されます。長い線は大きな流れをつかみやすいかわりに、反応が遅れます。

日本の株のチャートでは、なら 5日・25日・75日、なら 13週・26週・52週がよく使われます。海外では 200日もよく見られています。どれが正しいということはないので、まずはよく使われる期間から始めて、慣れてきたら自分のやり方に合わせていけば大丈夫です。

🧭 見るのは「向き」と「位置」の2つ

① 線の向き

線が上を向いていれば上昇の流れ、下を向いていれば下落の流れです。横ばいのときは、どちらにもまだ決まっていない状態と考えます。

② 株価との位置

株価が線より上にあれば、この期間の平均より高い値段で買われている状態です。線より下なら、平均より安く売られている状態です。

この2つを組み合わせると、今の状態をおおまかに4つに分けられます。

  • 線が上向きで、株価が線の上:上昇の流れがはっきりしている
  • 線が上向きで、株価が線の下:上昇の流れの中で、一時的に下がっている
  • 線が下向きで、株価が線の上:下落の流れの中で、一時的に戻している
  • 線が下向きで、株価が線の下:下落の流れがはっきりしている

✳️ SMAとEMAのちがい

移動平均線には、計算のしかたがいくつかあります。よく使われるのは次の2つです。

  • (単純移動平均):期間の終値をそのまま平均したもの。どの日も同じ重さで数えます
  • (指数平滑移動平均):新しい日ほど重く数える平均。SMAより早く値動きに反応します

同じ25日でも、EMAのほうが株価に少し近いところを通ります。どちらを使うかに正解はありませんが、見ている人が多い線ほど、多くの人が意識しやすいとも言われます。このサイトのTradingViewの設定ガイドでは、EMAを使っています。

🌟 ゴールデンクロスとデッドクロス

期間の短い線が、期間の長い線を下から上に抜けることを、上から下に抜けることをといいます。流れが変わってきたサインとして知られています。

ただ、2本とも株価より遅れて動く線なので、クロスが出るのは、株価がすでにある程度動いたあとです。クロスは「流れが変わったかもしれない」と気づくためのきっかけとして使い、それだけで売り買いを決めないようにしましょう。

📊 実際のチャートで見てみる

ノート(5243)の日足と25日EMA(2026年6月下旬〜9月上旬)。線が上を向き、株価が線の上で推移しています。特定の銘柄をすすめるものではありません。
ノート(5243)の日足と25日EMA(2026年6月下旬〜9月上旬)。線が上を向き、株価が線の上で推移しています。特定の銘柄をすすめるものではありません。
チャートはTradingViewのものです。

🛠 TradingViewで表示するには

✏️ 確認問題

Q1. 「5日移動平均線」の「5日」は、何を表していますか?

答えと解説

正解は「直近5日の終値の平均」。直近5日の終値を平均した値を、1日ずつつないだ線です。新しい日が加わるたびに、いちばん古い日がはずれます。

Q2. 移動平均線が上を向いていて、株価が線の上にあります。どんな状態でしょう?

答えと解説

正解は「上昇の流れがはっきりしている」。線の向きが上で、株価も平均より高いところにあるので、上昇の流れがはっきりしている状態です。

Q3. 25日線と75日線では、株価の動きに早く反応するのはどちらですか?

答えと解説

正解は「25日線」。期間が短い線ほど、新しい値動きの影響を大きく受けるので、早く反応します。そのかわり、小さな上げ下げにもふり回されやすくなります。

この記事の用語

終値
その日の取引の最後についた値段。移動平均線は、ふつう終値をもとに計算します。
移動平均線
決まった日数の終値の平均を、毎日つないでいった線。流れの向きを見るのに使います。
SMA(単純移動平均)
期間の終値をそのまま平均した移動平均。どの日も同じ重さで数えます。
EMA(指数平滑移動平均)
新しい日ほど重く数える移動平均。SMAより早く値動きに反応します。
日足
1日の値動きを1本のローソク足で表したチャート。
週足
1週間の値動きを1本のローソク足で表したチャート。大きな流れを見るのに向いています。
ゴールデンクロス
期間の短い移動平均線が、長い線を下から上に抜けること。流れが上向きに変わってきたサインとして知られています。
デッドクロス
期間の短い移動平均線が、長い線を上から下に抜けること。流れが下向きに変わってきたサインとして知られています。
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この記事は投資の考え方を学ぶためのもので、投資助言ではありません。投資は自己判断でお願いします。

実際の銘柄でどう使うかは、noteの講座に書いています。