MACDとは?見方を図解【2本の線とヒストグラム、ゼロラインの意味】

この記事の要点

  • MACDは、短い期間と長い期間の移動平均線の差を線にした指標です
  • MACDの線とシグナルの線の交わりで、流れの変わり目を見ます
  • ゼロより上か下かで、今の流れが上向きか下向きかもわかります

📉 MACDとは

は、移動平均線を使って、流れの向きと勢いを見る指標です。1970年代に、アメリカのジェラルド・アペルが考えました。「マックディー」と読み、日本語では「移動平均収束拡散法」と呼ばれます。

移動平均線の記事で、期間の短い線は早く動き、長い線はゆっくり動くと書きました。MACDは、その2本の線がどれくらい離れているかを、1本の線にしたものです。チャートの下に、別の枠で表示されます。

🧩 MACDを作る3つの部品

MACDの枠には、2本の線と棒グラフが出ます。

① MACDの線

12日のから、26日のEMAを引いた値をつないだ線です。短い線が長い線より上にあればプラス、下にあればマイナスになります。2本の線が離れていくほど、ゼロから遠ざかります。

② シグナルの線

MACDの線を、さらに9日のEMAでならした線です。と呼ばれます。MACDの線より少し遅れて、なめらかに動きます。

③ ヒストグラム

MACDの線からシグナルを引いた値を、棒グラフにしたものです。と呼ばれます。棒が長いほど、2本の線が離れていることを表します。

12・26・9という期間は、考えた人が使った数字で、今もいちばんよく使われています。

下の図で、場面を切り替えてみてください。株価の動きにあわせて、2本の線とヒストグラムがどう動くかがわかります。

上がり始め

値動き(見本)MACD(12・26・9)ゼロ

この見本の60日の印:ゴールデンクロス 1回・ゼロをこえた 1回

下がっていた株価が上がり始めると、まずゼロより下でMACDの線がシグナルを上に抜けます(ゴールデンクロス)。下げが弱まってきた段階です。そのあとゼロもこえて、流れが上向きに変わったと読めます。

値動きは説明のための見本で、実在の銘柄のデータではありません。

🧭 MACDの見方

① 2本の線の交わり

MACDの線がシグナルを下から上に抜けることを、と呼ぶことがあります。上から下に抜けるのはです。流れが変わってきたかもしれないサインとして見ます。ヒストグラムでは、棒がマイナスからプラスに、またはプラスからマイナスに変わるところです。

② ゼロより上か下か

MACDの線がゼロより上にあれば、短い期間の平均が長い期間の平均より高い、つまり上向きの流れです。ゼロより下なら下向きの流れです。このゼロの線をといいます。

同じゴールデンクロスでも、ゼロより下で出たものと、ゼロより上で出たものでは、意味が違います。ゼロより下のクロスは、下向きの流れの中で下げが弱まってきた段階です。ゼロをこえて初めて、流れが上向きに変わったと読めます。

🔀 ダイバージェンス

RSIと同じように、MACDでもが見られます。株価は前の高値をこえたのに、MACDの線は前の山より低い、という形です。上げの勢いが弱まってきているサインとして知られています。

📊 実際のチャートで見てみる

ノート(5243)の日足とMACD(12・26・9・2026年5月〜10月中旬)。青がMACDの線、オレンジがシグナルです。6月中旬、ゼロより下でMACDの線がシグナルを上に抜け、7月上旬にはゼロもこえて、上向きの流れがはっきりしました。10月上旬の急な上げのあと、MACDの線はシグナルを下に抜け、今はゼロの近くまで下がっています。特定の銘柄をすすめるものではありません。
ノート(5243)の日足とMACD(12・26・9・2026年5月〜10月中旬)。青がMACDの線、オレンジがシグナルです。6月中旬、ゼロより下でMACDの線がシグナルを上に抜け、7月上旬にはゼロもこえて、上向きの流れがはっきりしました。10月上旬の急な上げのあと、MACDの線はシグナルを下に抜け、今はゼロの近くまで下がっています。特定の銘柄をすすめるものではありません。
チャートはTradingViewのものです。

🛠 TradingViewで表示するには

✏️ 確認問題

Q1. MACDの線は、何から作られていますか?

答えと解説

正解は「短い期間と長い期間のEMAの差」。12日のEMAから26日のEMAを引いた値をつないだ線です。シグナルは、その線をさらに9日のEMAでならしたものです。

Q2. MACDの線がゼロより上にあります。どんな状態ですか?

答えと解説

正解は「短い期間の平均が長い期間の平均より高く、上向きの流れ」。ゼロより上は、12日のEMAが26日のEMAより上にある状態です。上向きの流れと読めます。

Q3. 横ばいの相場で、MACDの2本の線が何度も交わっています。どう考えますか?

答えと解説

正解は「横ばいではクロスのサインが出やすいので、クロスだけで判断しない」。MACDは移動平均線から作られているので、横ばいの相場では何度も交わりやすくなります。ゼロラインや大きな流れとあわせて見ます。

この記事の用語

MACD
12日のEMAから26日のEMAを引いた値を線にした指標。流れの向きと勢いを見ます。
シグナル
MACDの線を9日のEMAでならした線。MACDの線との交わりで、流れの変わり目を見ます。
ヒストグラム
MACDの線からシグナルを引いた値の棒グラフ。棒が長いほど、2本の線が離れています。
ゼロライン
MACDの枠のゼロの線。MACDの線がこれより上なら上向きの流れ、下なら下向きの流れと読めます。
EMA(指数平滑移動平均)
新しい日ほど重く数える移動平均。SMAより早く値動きに反応します。
ゴールデンクロス
期間の短い移動平均線が、長い線を下から上に抜けること。流れが上向きに変わってきたサインとして知られています。
デッドクロス
期間の短い移動平均線が、長い線を上から下に抜けること。流れが下向きに変わってきたサインとして知られています。
ダイバージェンス
株価と指標の動きが逆になること。株価は高値をこえたのに指標は前の山より低い、など。勢いが弱まってきたサインとして知られています。
用語集をすべて見る

この記事は投資の考え方を学ぶためのもので、投資助言ではありません。投資は自己判断でお願いします。

実際の銘柄でどう使うかは、noteの講座に書いています。