RSI・MACD・ボリンジャーバンドの使い分け【トレンド系とオシレーター系のちがい】

この記事の要点

  • 指標には、流れの向きを見る「トレンド系」と、行きすぎを見る「オシレーター系」があります
  • トレンドが出ているときはトレンド系、横ばいのときはオシレーター系が役に立ちやすくなります
  • 指標を増やすより、役割のちがう指標を少しだけ組み合わせるほうが迷いません

🧰 指標には、2つの種類がある

ここまで、、、の3つを見てきました。どれも便利な指標ですが、得意な場面がちがいます。使い分けのために、まず指標を2つの種類に分けて考えます。

① トレンド系

流れの向きや強さを見る指標です。移動平均線やMACDがこの種類です。は、上昇や下降のがはっきり出ているときに、流れに乗っているかどうかを確かめるのに向いています。

② オシレーター系

一定の範囲を行き来する線で、上がりすぎ・下がりすぎを見る指標です。RSIがこの種類です。は、同じくらいの値段の幅で上下するの相場で、はしまで来たかどうかを見るのに向いています。

ボリンジャーバンドは、その両方の顔を持っています。横ばいのときは±2σがはしの目安になり、トレンドが出ると帯の広がりやバンドウォークが流れの強さを表します。

⚖️ 相場によって、得意・不得意が入れかわる

トレンド系の指標は、横ばいの相場が苦手です。MACDの線は何度も交わり、移動平均線は株価に何度も抜かれます。そのたびにサインが出ますが、多くは流れにつながらないになります。

オシレーター系の指標は、強いトレンドが苦手です。上昇トレンドではRSIが70以上のまま株価が上がり続け、「買われすぎ」のサインが出続けます。そこで売ると、流れに逆らうことになります。

下の図で、相場の場面を切り替えてみてください。同じ値動きで、3つの指標がどう見えるかがわかります。

上昇トレンド

値動き(見本)MACD役に立ちやすいRSIダマシが出やすい703070以上が続くボリンジャーバンド役に立ちやすい
  • MACD役に立ちやすいMACDの線がゼロより上を保ち、上昇の流れが続いていることを示しています。
  • RSIダマシが出やすい70以上が続き「買われすぎ」の売りのサインが出続けますが、株価は上がり続けているので、ダマシになりやすくなります。
  • ボリンジャーバンド役に立ちやすい株価が+2σにそって上がるバンドウォークで、強い上昇だとわかります。
流れがはっきり出ている相場では、流れの向きを見るトレンド系が役に立ち、行きすぎを見るオシレーター系はダマシが出やすくなります。

値動きは説明のための見本で、実在の銘柄のデータではありません。MACD は 12・26・9、RSI は14日、ボリンジャーバンドは20日・±2σで計算しています。○は、交わったところ・70と30に入ったところ・±2σにふれたところです。

🔢 組み合わせの考え方

使い分けの順番は、基礎4の「チャートを見る順番」と同じです。

  1. 週足やダウ理論で、今がトレンドか横ばいかを決めます
  2. トレンドなら、MACDやボリンジャーバンドの広がりで、流れが続いているかを見ます
  3. 横ばいなら、RSIやボリンジャーバンドの±2σで、はしに来ているかを見ます

組み合わせるときは、同じ種類の指標を重ねないのがこつです。RSIと、RSIによく似たオシレーターを2つ並べても、同じことを2回見ているだけです。トレンド系を1つ、オシレーター系を1つのように、役割のちがうものを選びましょう。

📊 実際のチャートで見てみる

ノート(5243)の日足とMACD・RSI(2026年1月中旬〜10月中旬)。2月から5月中旬は2,000〜3,000円台のあいだを上下する横ばいで、MACDの線はゼロの近くでシグナルと何度も交わりました。8月の上昇では、MACDの線はゼロより上を保ち、RSIが70をこえても(8月下旬は約78)、株価は上がり続けています。同じ指標でも、相場によって見え方が変わります。特定の銘柄をすすめるものではありません。
ノート(5243)の日足とMACD・RSI(2026年1月中旬〜10月中旬)。2月から5月中旬は2,000〜3,000円台のあいだを上下する横ばいで、MACDの線はゼロの近くでシグナルと何度も交わりました。8月の上昇では、MACDの線はゼロより上を保ち、RSIが70をこえても(8月下旬は約78)、株価は上がり続けています。同じ指標でも、相場によって見え方が変わります。特定の銘柄をすすめるものではありません。
チャートはTradingViewのものです。

🛠 TradingViewで表示するには

✏️ 確認問題

Q1. RSIは、どちらの種類の指標ですか?

答えと解説

正解は「オシレーター系」。RSIは0〜100の範囲を行き来して、上がりすぎ・下がりすぎを見るオシレーター系の指標です。

Q2. 横ばいの相場で、MACDの線が何度も交わっています。正しい考え方はどれですか?

答えと解説

正解は「トレンド系の指標は横ばいが苦手で、ダマシが出やすい」。トレンド系の指標は、横ばいの相場ではサインが出ても流れにつながりにくく、ダマシになりやすくなります。

Q3. 指標の組み合わせとして、役割が分かれているのはどれですか?

答えと解説

正解は「MACDとRSI」。MACDはトレンド系、RSIはオシレーター系なので、役割が分かれています。同じ種類を重ねても、同じことを2回見るだけです。

この記事の用語

トレンド系指標
流れの向きや強さを見る指標。移動平均線やMACDなど。トレンドが出ている相場で役に立ちやすい種類です。
オシレーター
一定の範囲を行き来する線で、上がりすぎ・下がりすぎを見る指標の種類。RSIなどがあります。
ダマシ
指標やチャートの形がサインを出したのに、そのとおりに動かないこと。横ばいの相場で出やすくなります。
RSI
一定の期間の値動きのうち、上げの割合を0〜100で表した指標。70以上は買われすぎ、30以下は売られすぎの目安です。
MACD
12日のEMAから26日のEMAを引いた値を線にした指標。流れの向きと勢いを見ます。
ボリンジャーバンド
移動平均線の上下に、値動きのばらつき(標準偏差)をもとにした帯を引いた指標。帯の幅で値動きの大きさを見ます。
レンジ
株価が同じくらいの値段の幅で上下している状態。横ばいともいいます。
トレンド
株価の大きな流れの向き。上昇トレンド・下降トレンド・横ばいに分けて考えます。
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この記事は投資の考え方を学ぶためのもので、投資助言ではありません。投資は自己判断でお願いします。

実際の銘柄でどう使うかは、noteの講座に書いています。