FOMCとは?米国の政策金利の決まり方と見方を図解【結果は日本時間の明け方3時か4時】

この記事の要点

  • FOMCは、米国の政策金利を決めるFRBの会合です。年8回開かれ、結果は日本時間の明け方3:00か4:00に出ます
  • 決定そのものより「市場の予想とくらべてどうか」と、議長の会見で次の一手をどう話したかで値動きが決まりやすくなります
  • 3・6・9・12月の会合では、参加者の金利の見通しを点で並べたドットチャートも公表されます

🏛 FOMCとは

は、米国の中央銀行であるFRBが、などを決める会合です。日本語では「連邦公開市場委員会」と呼びます。米国の金利は、ドル円や世界の株価に大きく効くので、FOMCは1年でいちばん注目される発表の1つです。

これまでの回で見た雇用統計や消費者物価指数は、FOMCが金利を決めるときの材料です。指標の結果を見て、市場は「次のFOMCで金利はどうなるか」を考えます。

FOMCは、FRBの理事と地区連銀の総裁が集まり、投票で決めます。決定に反対した人がいたかどうかも公表され、意見が割れているかの手がかりになります。

📅 1回の流れ

FOMCは年8回、2日間開かれます。

FOMCは年8回。結果は日本時間の明け方に出る1日目会合2日目 14:00声明(日本時間3〜4時)14:30議長の会見日本株その日の朝に反応するFOMCは年8回。結果は日本時間の明け方に出る1日目会合2日目 14:00声明(日本時間3〜4時)14:30議長の会見日本株その日の朝に反応する
2日目の米国東部時間14:00に声明、14:30から議長の会見。日本時間では明け方の3:00か4:00で、日本株はその日の朝に反応します。

日本時間では、米国の夏時間のあいだは3:00、冬時間のあいだは4:00に結果が出ます。日本は夜中なので、日本株が反応するのは、その日の朝からです。夜のうちに大きく動くと、日本株はをあけて始まることがあります。

📉 政策金利の動き方

政策金利は、ふつう0.25%ずつ上げたり下げたりします。何回か続けて同じ向きに動かすことが多いのが特ちょうです。

政策金利は、0.25%ずつ動かすことが多い(見本)4.50%4.75%5.00%5.25%利下げ利下げ利下げ1回目5回目9回目政策金利は、0.25%ずつ動かすことが多い(見本)4.50%4.75%5.00%5.25%利下げ利下げ利下げ1回目5回目9回目
政策金利の動きの見本。しばらく据え置いたあと、0.25%ずつ何回かに分けて下げています。

金利を上げるのは物価が上がりすぎているとき、下げるのは景気が弱っているときや、物価が落ち着いてきたときです。上げ下げが始まると何回か続くことが多いので、市場は「次の会合でも動かすか」「いつ止めるか」を気にします。

🎯 予想とくらべて読む

FOMCの結果も、とくらべて読みます。

決定そのものより「予想とくらべてどうか」↑予想より金利を上げる方金利↑・ドル高に。株は重しになりやすい=予想どおり会見の言葉で動くことが多い↓予想より金利を下げる方金利↓・ドル安に。株は支えになりやすい決定そのものより「予想とくらべてどうか」↑予想より金利を上げる方金利↑・ドル高に。株は重しになりやすい=予想どおり会見の言葉で動くことが多い↓予想より金利を下げる方金利↓・ドル安に。株は支えになりやすい
予想より金利を上げる方なら株の重しに、予想より下げる方なら株の支えになりやすい。予想どおりなら、会見の言葉で動くことが多くなります。

FOMCの前には、多くの場合、市場はもう「今回は0.25%の利下げ」などと予想していて、値段に入っています。予想どおりの決定なら、注目は「次も利下げするか」に移ります。下の図で、今回の決定を動かしてみてください。予想(0.25%の利下げ)とくらべて、受けとめ方が変わります。

政策金利(見本)4.00%4.25%4.50%4.75%予想 4.25%決定 4.25%これまで今回の会合
予想どおり

0.25%の利下げで、政策金利は4.25%。市場の予想(0.25%の利下げ)どおりです。もう値段に入っていることが多く、声明や議長の会見で「次の利下げ」をどう話したかで動きやすくなります。

数字は説明のための見本で、実在のデータではありません。指標の結果だけで売買を決めないでください。

🔵 ドットチャート

3・6・9・12月の会合では、も公表されます。

ドットチャート(見本):点は、参加者ひとりが考える年末の政策金利2.5%3.0%3.5%4.0%4.5%今年末来年末再来年末長い目で金色の線=真ん中の見通しドットチャート(見本)点は参加者ひとりの見通し2.5%3.0%3.5%4.0%4.5%今年末来年末再来年末長い目で金色の線=真ん中の見通し
点の1つ1つが、参加者ひとりが考える年末の政策金利(見本)。真ん中の点の高さが前の回より下がると、利下げが多くなると見られます。

ドットチャートは「この先、金利がどうなりそうか」を参加者自身が示したものです。真ん中のあたりが前の回より下がれば、利下げが多くなると見られ、金利やドル円が動くことがあります。ただし約束ではなく、そのときのデータで見通しはよく変わります。

🔎 声明と会見で見るところ

FOMCの声明は、前の回の声明とくらべて、どの言葉が変わったかが注目されます。たとえば景気や物価の見方を表す言葉が、少し強気になったか、慎重になったか、といったところです。

議長の会見では、次の会合で金利を動かすかどうかについて、どんな言い方をしたかが注目されます。「データを見て決める」と話すことが多いので、次の雇用統計やCPIの注目度が高まります。会見は日本時間の明け方なので、日本株の朝の値動きには、声明と会見の両方が表れます。

📊 チャートで見るとこうなる

FOMCの結果は日本の夜中に出るので、日本株はその日の朝から反応します。予想より金利を下げる方の結果や、会見の言葉が受け入れられると、窓をあけて上がって始まることがあります。

出来高FOMCの結果が出た日(日本時間の朝)出来高FOMCの結果が出た日(日本時間の朝)
FOMCの結果が出た日の朝、窓をあけて上がって始まり、出来高も増えています(金色の帯と棒)。説明のためのイラストです。実在の銘柄や指数のチャートではありません。

🗓 カレンダーで確かめる

次のFOMCの日付と日本時間は、経済指標カレンダーで確かめられます。カレンダーでは、結果が出る日本時間の日付(会合の2日目の次の日)に入れています。

✏️ 確認問題

Q1. FOMCの結果は、日本時間ではいつごろ出ますか?

答えと解説

正解は「明け方の3:00か4:00」。2日目の米国東部時間14:00に声明が出ます。日本時間では、米国の夏時間は3:00、冬時間は4:00です。日本株はその日の朝から反応します。

Q2. 市場が0.25%の利下げを予想していて、決定も0.25%の利下げでした。どうなりやすいですか?

答えと解説

正解は「もう値段に入っていて、会見の言葉で動きやすい」。予想どおりの決定は、もう値段に入っていることが多くなります。注目は、議長が次の利下げをどう話したかに移ります。

Q3. ドットチャートとは何ですか?

答えと解説

正解は「FOMCの参加者ひとりひとりの金利の見通しを点で並べた図」。ドットチャートは、参加者が考える先の政策金利を点で並べた図です。3・6・9・12月の会合で公表されます。約束ではなく、見通しです。

この記事の用語

FOMC(連邦公開市場委員会)
米国の政策金利などを決める、FRB(米国の中央銀行)の会合。
政策金利
中央銀行が景気と物価を調整するために決める、もとになる金利。
ドットチャート
FOMCの参加者ひとりひとりが考える、先の政策金利の見通しを点で並べた図。
市場予想(コンセンサス)
経済指標の発表の前に、専門家が出した予想をまとめた数字。
金利差(日米の金利差)
2つの国の金利の差。為替の動きに大きく関わります。
窓(ギャップ)
となりあう2本のローソク足のあいだにできる、ヒゲも重ならない値段のすき間。
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この記事は投資の考え方を学ぶためのもので、投資助言ではありません。投資は自己判断でお願いします。

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