十字線とは?ローソク足の見方を図解【トンボ・トウバ・足長同事線のちがい】

この記事の要点

  • 十字線は、始値と終値がほぼ同じで、実体がほとんどないローソク足です
  • 買いと売りがつり合い、どちらに進むか迷っている状態を表します
  • ヒゲの形で、トンボ・トウバ・足長同事線などの呼び方が変わります

✚ 十字線とは

は、始値と終値がほぼ同じで、がほとんどない形のローソク足です。実体が横の線だけになり、上下のとあわせて、十の字のように見えます。寄引同事線(よりひきどうじせん)とも呼ばれます。

前の回までで、実体は勢い、ヒゲは押し合いの跡と見てきました。十字線は、期間の途中ではいろいろ動いたのに、終わってみれば始まりと同じ値段に戻った形です。買いと売りの力がつり合って、どちらにも進めなかった状態と読めます。

🔢 ヒゲの形による呼び方

十字線は、ヒゲの形によって呼び方が変わります。

① 足長同事線

上下のヒゲがどちらも長い十字線です。といいます。上にも下にも大きく動いたのに、結局同じ値段に戻った形で、迷いがとても大きい状態です。

② トンボ

上ヒゲがほとんどなく、下ヒゲだけが長い十字線です。トンボが止まっているような形なので、と呼ばれます。いったん大きく下がったあと、始値まで買い戻された形です。

③ トウバ

下ヒゲがほとんどなく、上ヒゲだけが長い十字線です。お墓の卒塔婆のような形なので、と呼ばれます。いったん大きく上がったあと、始値まで売り戻された形です。

始値・高値・安値・終値の4つがすべて同じで、横線1本だけになることもあります。取引がとても少なかった日や、ストップ高・ストップ安で値段が動かなかった日に出ます。

下の図で、ヒゲの長さを変えてみてください。形の名前が切り替わります。

始値=終値高値(上ヒゲ 40円)安値(下ヒゲ 40円)
十字線

始値と終値が同じで、上下にヒゲがある形です。買いと売りの力がつり合って、どちらにも進めなかった状態と読めます。

10円より短いヒゲは「ほとんどない」、上下とも60円以上を「長い」として見分けています(説明のための目安です)。

🧭 十字線は、出た場所で読む

十字線そのものは、「迷っている」ことしか表していません。意味が出てくるのは、どこで出たかを見たときです。

上昇が続いたあとの高いところで十字線が出ると、それまで強かった買いの勢いが止まったと読めます。下落が続いたあとの安いところで出ると、売りの勢いが止まったと読めます。どちらも、流れが変わるかもしれない、というサインです。

反対に、横ばいの中で出た十字線は、もともと迷っている相場の中の1本なので、あまり意味を持ちません。

📊 実際のチャートで見てみる

ノート(5243)の日足(2026年8月下旬〜10月中旬)。8月下旬と9月上旬に、始値と終値がほぼ同じ十字線が出ています。8月下旬の十字線のあとは大きな陽線が続いて上がり、9月上旬の十字線のあとは、上下しながら横ばいになりました。同じ十字線でも、そのあとの動きはちがいます。特定の銘柄をすすめるものではありません。
ノート(5243)の日足(2026年8月下旬〜10月中旬)。8月下旬と9月上旬に、始値と終値がほぼ同じ十字線が出ています。8月下旬の十字線のあとは大きな陽線が続いて上がり、9月上旬の十字線のあとは、上下しながら横ばいになりました。同じ十字線でも、そのあとの動きはちがいます。特定の銘柄をすすめるものではありません。
チャートはTradingViewのものです。

🛠 TradingViewで確かめるには

📚 もっとくわしく

noteの連載「ローソク足の教科書」の第4回 十字線でも、同じテーマを読み物として書いています。

✏️ 確認問題

Q1. 十字線は、どんな形のローソク足ですか?

答えと解説

正解は「始値と終値がほぼ同じで、実体がほとんどない」。十字線は、始値と終値がほぼ同じで、実体が横の線だけになった形です。

Q2. 下ヒゲだけが長い十字線を、何と呼びますか?

答えと解説

正解は「トンボ」。上ヒゲがほとんどなく、下ヒゲだけが長い十字線はトンボです。上ヒゲだけが長いのがトウバ、上下とも長いのが足長同事線です。

Q3. 上昇が続いたあとに十字線が出ました。正しい考え方はどれですか?

答えと解説

正解は「買いの勢いが止まったかもしれないので、次の足を見て確かめる」。高いところの十字線は、買いの勢いが止まったサインです。ただ、反対に動き出すとは限らないので、次の足で確かめます。

この記事の用語

十字線
始値と終値がほぼ同じで、実体がほとんどないローソク足。買いと売りがつり合い、迷っている状態です。
トンボ
下ヒゲだけが長い十字線。いったん大きく下がったあと、始値まで買い戻された形です。
トウバ
上ヒゲだけが長い十字線。いったん大きく上がったあと、始値まで売り戻された形です。
足長同事線
上下のヒゲがどちらも長い十字線。迷いがとても大きい状態を表します。
実体
ローソク足の、始値と終値のあいだの太い部分。長いほど、その期間の値動きが大きかったことを表します。
ヒゲ
ローソク足の実体から上下にのびる細い線。上ヒゲの先が高値、下ヒゲの先が安値です。
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この記事は投資の考え方を学ぶためのもので、投資助言ではありません。投資は自己判断でお願いします。

実際の銘柄でどう使うかは、noteの講座に書いています。